買い取りの是非、“市民的議論”を巻き起こそう |
小田原市のスパウザ小田原#モ「取り問題に対する
日本共産党小田原市議団の見解
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2003年1月15日
日本共産党小田原市議会議員団
関野 隆司
原田 敏司
田中利恵子 |
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1. |
勤労者リフレッシュセンタースパウザ小田原≠ヘ、雇用保険を財源に当時の労働省の方針のもとに雇用促進事業団が建設したもので、総事業費455億円を投じてつくられた超豪華な勤労者福祉のためのリゾート施設である。 |
2. |
いま不況、リストラで失業者が増大するなか、失業者が雇用保険で守られるどころか給付の切り捨てが行われ生活に窮乏しているなか、その一方で、小泉行革の名のもとに455億円かけた施設を、開業5年足らずにしてわずか8億円余で投売りするという、常軌を逸したムダ使いが行われようとしていることは大きな問題である。 |
3. |
この施設は、自民党政府のオレンジ自由化によるみかん減反政策に関連し、ミカン園跡地利用として、神奈川県と小田原市が国に働きかけてつくられたものである。市はこの施設に関連する道路、橋梁、谷川整備に23億円の市税を投入した。党議員団は、これらの整備は事業者が行うべきであると主張、反対してきた経緯がある。 |
4. |
小田原市は、破格の買い物として施設を取得し、民間委託により運営したい考えであるが、公益性のないこのような事業に、地方自治体が手を出すことに大きな疑義がある。また、市が所有し、この豪華で巨大な施設を維持管理するとなれば、巨額な費用負担はまぬかれず、財政難の市財政にあらたな負担を抱え込むことになるだろう。 |
5. |
この施設は、(財)勤労者リフレッシュ事業振興財団が委託を受け運営しているが、施設所有者の特殊法人<雇用・能力開発機構>が毎年固定資産税を2億4千万円余を負担している他、庭園管理費として年間6千万円を負担している。また、委託先に対して平成13年度までの4年間、年間2億2千万円余(14年度は2分の1)の補助金を支出し手厚く保護しているものの、平成12年度までは赤字、平成13年度は24億1千8百万円余の営業収入に対しわずかに256万円余の黒字となっている。しかし、これら所有者負担分や建設償却費を考えると大赤字なのが営業の実態である。 |
6. |
施設買取にあたり、従業員は一旦解雇され、新たな事業主に再雇用されることになるようだが、従業員間に不安や動揺が起きており雇用や給与切り下げへの不安はぬぐえない。小田原市はこの点どのように考えているのか明かにするべきである。 |
7. |
以上の点から、この施設買い取り問題は、その是非をあらゆる角度から広く市民の間で論議される必要があると考え、わが党議員団は真剣な市民的論議を呼びかけるものである。そうした市民的論議をぬきに3月議会で決定されてはならないと考える。 |
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以 上 |