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2005年2月号外
   

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小田原駅前に

高さ100bを超える

高層ビル




駅ビル建設予定地より小田原市城を望む


《お城通り地区再開発ビル》
 

天守閣よりはるかに高く

景観を著しく損なうことに



 小田原駅東口駐車場に、地上30階、地下1階、高さ100bを超えるお城通り地区再開発ビルの建設計画が進められています。
 お城からわずか500bあまりの所に天守閣よりはるかに高い高層ビルの建設は、市の観光の要である小田原城の景観を著しく損なうことになります。
 用地の約8割は市等の公有地。実質小田原市の事業といえます。



【議会資料、小田原城歴史見聞館パンフレット等より抜粋】






「景観」マスコミも注目


 昨年十二月「小田原駅東口お城通り地区再開発準備組合」が事業計画を発表し、新聞各紙が一斉に報道しました。



マスコミ各社の報道記事


市民提言会議

「小田原市には高層建築は不要」

「ビジョン21おだわら」後期基本計画策定に際し、市民の意見を反映させるため市民提言会議が開催されました。提言書は

【高度地区指定による都市景観の保存】
 小田原市には首都圏中心部同様の高層建築は不要。高度地区指定による小田原の風光に適した穏やかな都市景観保全が必要。


と指摘しています。


計画の概要

■ホテル、住宅、商業施設等

ホテル 約250室
都市型賃貸住宅 約200戸
都市型商業施設 約2,000u
レストラン
オフィス 約6,000u
コンベンション等 約5,000u
駐車場 約170台

■巨額な全体事業費

◆支出
工事費 125億円
事務費 2億円
借入金金利 2億円
事業費合計 129億円
◆収入
一般会計補助金 28億円
保留床等処分金 101億円
収入合計 129億円

■主なスケジュール

H17年1〜7月 基本設計
H17年7〜H18年4月 法手続き
H18年4〜7月 解体
H18年4〜H19年末 本体工事
H20年1月 オープン




市民要望からかけ離れた大型開発は見直し

お城通り地区再開発ビル

建設は中止を!


日本共産党小田原市議団の見解




◆市の財政に大きな負担
   そのしわ寄せは市民に


 お城通り地区再開発事業(計画事業費129億円)を推進するためには、小田原市は少なくとも37億円負担しなければなりません。また用地(小田原駅東口駐車場)取得などに市が費やしてきた費用も42億4200万円と巨額です。
 小田原市の市債(借金)の合計は1390億円余(平成15年度決算)、市民1人当たり約70万円にもなります。このように市の財政が厳しくなっているとき、大型開発優先は、市民のくらしや福祉の予算を圧迫することになり、そのしわ寄せは市民の肩に重くのしかかってきます。


●小田原市の負担(計画)
 土地開発公社用地取得費 30億円
 小田原市補助金 7億円
合 計 37億円
●過去に費やした費用
 小田原市用地取得費 41億1100万円
 コンサルタント委託料 1億3100万円
合 計 42億4200万円


◆保留床の処分の見通し
  つかないまま計画を推進


 本事業は保留床を買い取る不動産業者やホテル業者が現れ、101億円(計画)の保留床等処分金が入る見込みがついて、はじめて着工が可能となる事業です。しかしいまだに業者が名乗りをあげていません。計画だけが一人歩きしています。

◆市街地再開発事業、
  全国で破綻が続出


 いま全国的に郊外の工場跡地などに大駐車場を備えた大型店が次々進出、その影響と長期不況で中心市街地では、そごう、マイカルなどのキーテナントが閉店し破綻する再開発事業が続出しています。
 このようなとき、お城通り地区再開発ビルが完成しオープンしたとしても、小田原の丸井百貨店が撤退したようにキーテナントが閉鎖する可能性もはらんでいます。そうなったとき公共・公益施設の導入などせざるを得なくなり、市に大きな負担がかかってきます。

◆小田原駅周辺の高さ規制を
  ゆるめてはならない


 国は都市景観を向上させるため景観三法を制定しました。そこでお城のある自治体は、お城周辺の建築物の高さを規制する方向に動いています。
 ところが小田原市は小田原駅周辺に関し、市長が認める建築物については高さ制限なしにしようとしています。小田原城は小田原駅に近い距離にあり、駅周辺に高層ビルが林立すると、小田原の歴史と文化の風情はたちまち失われてしまうでしょう。高さ100bを超える高層ビル建設計画は中止し、大型開発は見直すべきではないでしょうか。

【市民要望】

 お城通り地区再開発事業の要となるのが都市型ホテルです。
 しかし平成9年度に実施した「第10回市民意識調査」によると、市民が小田原駅周辺に望む施設として都市型ホテルの要望はわずかです。

 駐車場                  ……43.4%
 劇場・美術館などの文化施設    ……25.6%
 小田原城を中心とした観光施設   ……19.3%

佐賀市の高さ規制】

 佐賀市は、お堀端マンション計画に反対する市民運動が発展し、平成14年度に佐賀城跡のお堀の外周も含め92fもの広大な地域を高度地区に指定、建築物の高さを15b以内に規制しました。


市は市民に計画を詳しく知らせ

意見を仰ぐべきではないでしょうか