149号(2006年11月発行) | ||||||
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小田原市9月議会一般質問 庶民大増税と負担増 市長は国に中止・見直しを求め 所得の少ない人には軽減措置を 原田敏司議員 |
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原田議員は、国の税制改定による庶民大増税・負担増に関し質問。 住民税が10倍以上になった人も 特に65歳以上の高齢者は、老年者控除の廃止や老年者非課税措置の廃止などにより、住民税が10倍以上になった人も沢山おり、その影響で国民健康保険料や介護保険料もびっくりする程上がっている。この大増税・負担増は来年も、再来年も追加実施され、市民の負担はますます重くなり、くらしが破綻する。 市長は国に対し、この庶民大増税・負担増を直ちに中止し見直すよう強く求めるべきだと質しました。 また川崎市などにならい、市独自に所得の少ない人の住民税や国民健康保険料・介護保険料の軽減措置を図るべきと要求しました。 市民から「間違いでは」との問い合わせ 市長は、2000人を超える市民から「間違いでは」との問い合わせがあったが、軽減措置については考えていないと答弁しました。 他に原田議員は、○教育基本法を守るよう国に意見を、○教職員の学校敷地内駐車有料化は強行するな、○お城通り地区再開発事業の中止を求めました。
田中利恵子議員は障害者福祉サービスの利用料について、低所得1、2の人の減免及び上限の引き下げ、および障害者自立支援医療の軽減と上限の引き下げを求め質問しました。 実態は深刻 利用料が応能負担から定率1割負担に改悪され障害者の負担が重くなり施設から退所するとか、障害が重いほど負担も重くなることから必要な福祉サービスを減らさざるを得ないなど深刻な事態を招いている。 約半数が低所得者 本市では低所得者が福祉サービス利用者の約半数を占めるなど低所得・重度障害者の厳しい実態を具体的に示し、全国的に進められている市町村独自の軽減策を本市でも実施すべきと迫りました。 市長は、国へ要望するとともに市としても良いサービスを展開するための施策について研究していくなどと答弁。 しかし質問を通して障害者の置かれている実態を十分把握していないことが明らかとなり、厳しく指摘すると急いで調査をすると答弁がありました。 その他に障害程度区分や地域生活支援事業についていずれも障害者の立場に立ち質問。小田原駅西口の高層マンション建設計画では住民の要望に十分応えるべきなどと質問しました
関野議員は、はじめに(仮称)城下町ホールについて質問。 (仮称)城下町ホールは基本構想が示され、エスキースコンペで山本理顕設計工場が最優秀となり、基本設計が示された。建設は拙速に進めず市民的討議を行い、合意をして進めるべきとまず指摘しました。 基本設計ではホールに北条五代祭りの行列を通すという考えも示されているが、ホール本来の機能からの大きな逸脱といえる。見直し中止すべきと質しました。 6つの機能は使い勝手が悪くなる 大ホールはホールインホール、劇場型、大会型、コンサート型、コンサート拡張型、広場型の6つの機能を持つとしているが、多機能は便利に見えて使い勝手の悪い機能となり、建設費やメンテナンス費等を増大させる、非常にお金のかかる施設になってしまう。設計の見直しを求めました。 音響が悪くなり無駄な経費が ホールの壁面が非常な曲面となり、音響について多大な影響を与えるのではと質問。総事業費(70〜80億円)の縮減を求めました。 次いで酒匂川の水難事故と安全対策について質問しました。 |
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城下町ホール外観イメージ |
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小田原市で利用できる軽減制度 |
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介護保険料の軽減措置が拡充される 9月議会の原田議員の質問により、65歳以上の第1号被保険者の介護保険料が、今年4月より、所得の少ない人に対し、新たに軽減措置が拡充されたことが明らかになりました。 所得が生活保護基準の120%以下の人は介護保険料が1/2に軽減されます。 (従来は、生活保護基準以下の人が対象) なお保険料区分第三段階(世帯で住民税非課税)の方は、対象となる可能性がありますので、市役所に相談に行かれることをおすすめいたします。 要介護度4と5の方は 「特別障害者控除」を受けましょう 世帯に要介護度4または5と認定された人のいる方は、市に「特別障害者控除対象者認定書」の発行を求めてください。多くの方が認定される可能性があります。認定され確定申告すると、所得税で40万円、住民税で30万円控除されます。状況によっては、5年間さかのぼって控除されることもあります。 知っていますか、国保料の軽減制度 倒産や失業などで所得が大幅に減った人は国民健康保険料が軽減されます |
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医療費助成制度の見直しに関する 意見書が採択される!! |
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重度障害者医療費助成制度および、ひとり親・小児医療費助成制度の維持と充実を求める陳情が福祉文教常任委員会にて審議されました。 その内容はこれまで県内各市町村の努力で制度の維持拡充がされてきたが、県と関係市町村による医療費助成制度見直し検討会において、利用者の一部負担金と年齢制限や所得制限を導入することが検討されており、サービスの後退につながることから県知事あてに意見書の提出を求めるということでした。 福祉文教常任委員会並びに本会議においていずれも賛成多数で採択され意見書を提出することになりました。 |
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二宮尊徳翁の偉業の顕彰施策の促進 に関する決議に対する 日本共産党小田原市議団の態度 |
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二宮尊徳が生きた時代は封建時代、徳川幕府の時代であり、二宮尊徳は多くの偉業を成した小田原出身の偉人です。しかし戦前、二宮金次郎像を造り、二宮尊徳の一面が教育に利用されたこともあります。 今回、金次郎像を市内全小学校と市の公共施設等に設置するための市民運動への支援と必要な施策とされています。 もし全小学校に公費で金次郎像を建立するとなると、公的に個人を崇拝し神格化する道に足を踏み出すことになります。これには党市議団として反対です。 金次郎像を公費でなく、市民の私費で建立することは、それはそれで良いでしょう。しかしその場合にも金次郎像建立を強制してはならないと考えます。顕彰するならその遺訓、誰もが同意できる「積小為大」「勤労」等を顕彰したらよいのではないでしょうか。 財政厳しい折、それも公費の費用を抑えるべきです。公の教育については事実を伝え、尊徳の個人崇拝や神格化は行うべきではありません。一人ひとりを大切にする全人格を完成する教育基本法の立場に立つべきです。また尊徳全集など尊徳の全面的な研究が必要と考えます。 |
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