日本共産党小田原市議団 関野隆司議員 原田敏司議員 田中利恵子議員

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128号(2004年5月発行)

【目 次】
3月議会代表質問 原田敏司議員
3月議会関連質問 田中利恵子議員
みなさんと力を合わせて前進させました

   

日本共産党
原田敏司議員が代表質問

西部丘陵地開発・お城通り再開発等
大型開発事業推進を批判
30人学級・国保料引き下げなど
切実な市民要求実現を迫る
小田原市3月議会


 3月議会の本会議において、原田敏司議員は日本共産党を代表して質問に立ち、小沢市長に、憲法をくらしに生かし中小業者の営業支援、福祉、医療、教育の拡充に全力を尽くすよう求めました

自衛隊のイラク撤退など国に求めよ

 原田議員はまず、イラクから一刻も早く自衛隊を撤退し、国連の枠組みのもとでの復興支援に切り替えるようにまた世界に誇る日本の宝、憲法・教育基本法を守るように、そして年金制度改悪など7兆円もの国民負担増や消費税引き上げは行なわぬよう国に強く求めよと質しました。

《地元業者支援の公共投資を》

 次いで大型開発優先の結果、市の借金は1421億円、市民1人当たりにすると71万円(H14年度決算)と県内で横浜、川崎、横須賀に次いで4番目に多くなっている。152億円もの巨費を投じた小田原駅東西自由連絡通路も地元業者に仕事が回らず、地域経済の活性化に全くつながらなかった。財政悪化を招く関東学院周辺の広大な西部丘陵地整備計画や、お城通り地区再開発事業(小田原駅東口に高さ100メートルものタワービル建設)は破綻する前に中止すべきだ。今こそ、生活・福祉密着型の公共事業を増やし、地元業者に発注し支援するように、とりわけ校舎リニューアル(改修)事業は地元業者優先に、と迫りました。

公立保育所などの民間委託化推進は中止せよ

 また、市は公立保育所の委託化や学校給食の民間委託の拡大を推進しているが、公的責任を放棄するものであり取り止めるよう要求。

《今こそ福祉、医療、教育の充実を》

 さらに福祉、医療、教育など切実な市民要望に関し、高すぎる国民健康保険料の引き下げ、就学前までの小児医療費無料化、介護保険料の減免制度の拡充と利用料減免制度の実現、待機者が500人以上に急増している特別養護老人ホームの増床・増築、学童保育の拡充、30人学級の実施、学校管理費の増額等を強く求め、学校二学期制導入については父母・教師の意見に耳を傾け、強制すべきでないと主張しました。

鴨宮駅のエスカレータ等設置を急げ

 最後にまちづくりに関し、川東地区にこれ以上の大型店の進出を規制する「まちづくり宣言」の粘り強い取り組みと、鴨宮駅にエレベータ、エスカレータを一刻も早く設置するよう求めました。


   大型ホームセンター進出が計画されている
   小田原川東地域の旧「アマダ」



  エレベータ・エスカレータ設置が
  待ち望まれている
  JR鴨宮駅の60段の階段

  市長は
     《大型開発や民間委託は推進する》
                        などと答弁

 市長は、西部丘陵地整備計画やお城通り地区再開発事業は計画どおり推進する。公立保育所の民間委託は重要な手法の一つとして検討する。就学前まで医療費無料化を目指す。二学期制導入は今年小学校五校、中学校一校で研究実践する。川東地区の「まちづくり宣言」は企業に社会的責任を果たすよう求め、説得に努める。鴨宮駅のエレベータ、エスカレータは今年実施設計を行なう、などと答弁しました。





国民健康保険・資格証明書の発行に異義あり
田中利恵子議員が関連質問

 小田原市は国民健康保険加入者11名に保険料を1年以上滞納し、納付相談などに応じようとしなかったとして、資格証明書を発行しました。資格証を発行されると、窓口で一旦十割支払うことになります。他市の例では負担が大きすぎて「病院に行きたくても行かれない」など、深刻な事態が起きています。今回2名を除き本人の意志を確認できないまま資格証を発行したことは大いに問題があると質しました。



みなさんと力をあわせ
前進させました


☆ 国民健康保険料
   わずかながら引き下げ


 今年度一般会計からの繰り入れを増やし、一人当たり平均320円引き下げ(まだ県下19市中3番目に高く、さらに大幅な引き下げを目指します)

☆ 小児医療費
   4歳児まで無料化


 今年10月より、通院の小児医療費が、4才児まで無料化(所得制限付き)
 さらに所得制限無しで就学前までの無料化を目指します。

☆ 鴨宮駅のエスカレー等の実施設計

 今年度、JR鴨宮駅のエレベータ・エスカレータの実施設計を行うことになり予算が計上されました。計画は南口、北口、駅ホームを同時に整備する方向です。これにより地元のみなさんの長年の要望が、あと一歩で実現するところまできました。
 地元住民から「鴨宮駅にエスカレータを」との要望が出され、日本共産党市議団が議会で初めて取り上げ、その実現を求めたのは、今から16年前(昭和63年)の故山橋市長の時代のことでした。以来、日本共産党市議団は一貫して要求し続け、内田輝夫議員の後を引き継いだ原田敏司議員も議会で繰り返しその実現を求めてきました。
 平成12年には地元の連合自治会や住民有志などから請願も出され議会で全会一致で採択されるなど全市的な世論となりました。このことが大きな力となり、平成13年度には「調査研究」が、平成15年度には「地質調査」が行われ、そして今年度の実施設計へとつながりました。
原田議員は今年3月議会の代表質問で、「設計ができしだい、すみやかに着工し、地元住民の期待に応えるよう」市長に強く求めました。
長い道のりでしたが、あともう少しです。みなさんと力を合わせ一刻も早く実現させましょう。

☆ 小学一年で三十五人学級実現

 今年度小学一年で三十五人を超えるクラスを二クラスに分ける三十五人学級実施
 さらに三〇人学級の実現と小学二年以上および中学への拡大を目指します。

☆ 曽我小学校区に学童保育所を開設

 曽我小学校区に学童保育所を開設。二十五小学校区のうち二十三校で実現。
 残り二小学校区での開設と、手狭になった施設の拡充を目指します。

☆ 白山中学校で校舎リニューアル
   (改修)実施

 老朽校舎の計画的改修事業として今年白山中学の中校舎を改修。

☆ 関口川の堤防改修工事

 一昨年台風21号により関口川が氾濫し、田島地域において11件の床上浸水が発生するなど大きな被害がでました。その直後の議会で原田議員が取り上げ、関口川の抜本的な水害対策を求めました。市は原田議員の質問や地元自治会の要望に基づき、関口川の浚渫、拡幅・護岸工事、三共有機合成(株)専用橋の架替え、公共下水道雨水渠の整備など全面的な水害対策工事を進めてきています。
 なお長期的な水害対策として県管理河川である森戸川の拡幅も必要ですが、原田議員の質問に市は県に早期の改修を求めて行くと表明しています。


水害対策工事が進む田島地域の関口川